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株式会社第一食品

セントラルキッチン方式について聞いてみました!

セントラルキッチン方式について、気になるけれどじつはよくわからない…という人も多いのではないだろうか。セントラルキッチン方式の病院給食を導入するメリット、非常時の対応等を第一食品の小宮拓常務取締役と矢ヶ崎忠徳工場長にうかがった。

Q 病院給食をセントラルキッチン方式にするメリットは?

小宮さん:まず「スペースの確保」ですね。これはセントラルキッチン方式に切り替える理由のトップでもあります。あとは水道光熱費のカット、また、食材や機器などのリソースを抱えなくて良いという利点もあります。

矢ヶ崎さん:病院で使用するのは再加熱カートだけなので、加熱時の電気代はかかりますが、ガス・水道代はかからなくなります。食材費の高騰も、工場ならばスケールメリットが出せるので、上がり幅を押さえたり、値上げ時期をずらしたりできます。このあたりは、施設単体だとなかなか厳しいのではないでしょうか。

第一食品常務取締役の小宮拓さん
第一食品常務取締役の小宮拓さん

Q 地震や火事など工場が稼働できないときの対応は?

矢ヶ崎さん:当社は一般社団法人日本医療福祉セントラルキッチン協会に加入しており、何かあったときにはお互いに協力する体制があります。万一、非常事態が起こり、工場が稼働できなくなった場合、最初の3日間だけ病院の備蓄でしのいでいただければ、そこから先は別の企業からのバックアップが入るようになっています。また、食材を当社のグループ企業から納入することも可能なので、給食を止めることなく続けられる仕組みになっています。

第一食品常務取締役の小宮拓さん
第一食品相模原工場の工場長、矢ヶ崎忠徳さん

Q 病院給食・セントラルキッチンについて、どのように考えて事業に取り組まれているのかを教えてください

小宮さん:病院給食は危機的な状況で、人手は増えず、また特殊で複雑な仕事なので、外国人労働者が増えてもそのまま取って替えられないという問題もあります。そのなかで、どうやって安心安全な給食を持続していくのか。その一つの解が我われのサービスだと考えています。
この先、病院給食のセントラルキッチン化はますます進んでいくと思いますが、当社は自社のノウハウを全国に普及させて、病院給食のサステナビリティに貢献することを使命と捉えています。自社単独で他地域に工場を開設していくことももちろんですが、最近は他法人からセントラルキッチンを開設したいとご相談を受けることも多くあるため、コンサルティング事業などもあわせて、全国にセントラルキッチン事業を広げていく予定です。

矢ヶ崎さん:セントラルキッチン方式の給食では、どうしても病院ごとの特性が出しにくくなります。個々の病院としての方針、特色に合わせつつ、病院間の統一性をどうとっていくか。セントラルキッチンの大きな課題のひとつです。ただ、これは企業側だけの話ではなく、施設側も最大公約数的なメニューや対応をしつつ、特色を出す努力が必要になるのではと考えています。
これからも自動配膳のような今までにないシステムをつくったり、新たな技術を取り入れたりすることで、病院給食の持続性を高め、産業として活性化させたいと願っています。