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『ヘルスケア・レストラン』トークライブに宮澤靖代表理事が登壇 | 2023年3月

業務から教育、論文まで多様な質問に回答

3月10日(金)、雑誌『ヘルスケア・レストラン』(株式会社日本医療企画)主催で行われたトークライブ「W改定目前企画 いま問われる管理栄養士のあるべき姿」に本協会の宮澤靖代表理事が登壇した。当日は佐々木修編集長が司会を務め、その場で寄せられた多数の質問に対し、宮澤代表理事が回答した。

松本尚衆議院議員と宮澤代表理事
『ヘルスケア・レストラン』佐々木修編集長(左)と宮澤代表理事

令和4年度改定で示された新たなNSTのあり方

最初に令和4年度診療報酬改定での栄養の動きについて尋ねられた宮澤代表理事は「ポイントは2つある。ひとつは急性期から重症患者に対する栄養管理の診療報酬について新設・見直しがなされたことで、もうひとつはNSTの存在について。障害者病棟の加算枠が増えたが、入院栄養管理体制加算がついてもNSTは不動だった。これは新たなNSTのスタイルが求められているのではないか」と語り、管理栄養士の病棟常駐について今後の展開やNSTとの両立、専従という枠の撤廃等、持論を展開した。

その後は慢性期における栄養管理についてやスタッフ教育、回リハでのアウトカムの出し方、栄養サマリーについてなど、さまざまな質問にその場で回答していった。

組織改革のカギは二番手・三番手の動き

「マネジメントするうえで二番手三番手には何を期待するか」という質問には「じつは彼らが部署のキーパーソン。そこがいかに力を発揮できるかで部署全体のパフォーマンスが変わる」と答えた。

宮澤代表理事が近森病院で部門長をしていた頃、部署の体制づくりやスタッフ教育についてメインで動いていたのは二番手三番手のスタッフだったという。「私は部署としての方向付けを行い、上層部や他部署との交渉をしただけ。実際の教育プログラムの作成や実行は部署の二番手三番手が担当した。彼らが部署の変革を推進し、スタッフ教育のインストラクターになれば、変革が滞りなく進むと思う」と経験談を交えて説明した。

一人で悩まず多くの仲間をつくることが大事

寄せられた質問のなかには「50床の回復期病院に勤務しているが、1年目で上が全員辞めてしまい困っている。どうスキルアップすればよいのか」という大変切実な悩みもあり、宮澤代表理事は「地域で研修できるような施設があればその門戸を叩き、都内ならぜひ当院(東京医科大学病院)に来て。それが難しければ『臨床栄養NAVI』(ヘルシーネットワーク)などのオンライン教材もあるので、活用して欲しい。どうかくじけずにがんばって」と質問者を励ました。

最後に「私たちは施設内で唯一の栄養専門職で、患者さんの命を預かっている。そこにモチベーションと誇りを持って欲しい。持っている知識と技術を国民の皆さんに還元することは、国家資格を持つ者の義務」と語り、また「何かあっても一人で悩まないで。多くの仲間をつくり、交流を深め、一人職場でもくじけずに自分に与えられた使命をまっとうすれば、必ず勝機は見えてくる。それでもくじけそうになったら、いろんな先生の門戸を叩いて欲しい。きっと助けてくれるはず。皆さんが一人でも多くの人を助けられる管理栄養士になることを願っている」と視聴者に呼びかけて、トークライブを締めくくった。